スポーツトレーナー始末記 〜養生指南・最上晴朗〜

コンディショニング&アスレティックトレーナーや手技療法師を生業としつつ関連業界にて幅広く活動中。トレーナー業務・スポーツ関連仕事記録・トレーニング観・人体観・健康観など。

トレーニング観

指導者側の「我慢」の論理と、待つことの「啐啄の機」

この歳になると…


ホントに、嬉しい事って、

ほとんど起きませんね〜


もちろん、
担当してる選手が結果を出せた、とかはありますが、


日常での事です。



あるとしたら…


注文したハイボールにレモンスライスが二枚入ってた、とか…


電車で座った隣りがチョー美人だった、とか…


可愛いな〜と思ってる娘にさりげなくボディタッチに成功した、とか…


スーパーの半額シール品が、大量にゲット出来た、とか…




…そんなもんっすよ。ほんと。



そんな日々の中…


ほんのちょいと、
嬉しいことが有りました。



前置きが長いです。(笑)






指導者にとって、何が最も必要か…と云うと、



もちろん、数限りなく有るのですが、


一つ、云えるのは

「我慢」

でしょうね。



その我慢も、

色々あります。


ここでテーマにしたいのは、

「告げたいコトを敢えて云わない」

我慢です。



人に何か云いたい!って時は、


それによって最終的に、何を願うのか?

ってことがあります。



当然、


自分の伝えたい意図が正しく伝わって、

それによって変わってくれること…

ですね。



問題は、

その「変わってくれる為に、どうするのが最も効果的か?」

が、思案するところなんですね〜



直接的に、言ってしまう事も良いのですが、


自分の中で考え、挫折し、
また考え、試行錯誤して、

また挫折し…


その結果として、
「やはりこうすべきだ!」


という、当初

こちらが意図する結論に、自ら到達すること…の方が、


実際、違うんですね。
その後の取り組みが。


人に云われたことは、
所詮は他人の意見。

どれだけ信頼する指導者、コーチだろうが、

どこかで「押し付けられた感」があるので、


本当の意味で「分かっていない」。


だから、本人が自ら、
痛い目に合うのを待ち、
云いたいのを「我慢」する。




でも、これって、

一か八かでもあるんです。


永遠に本人が分からなかったら、
本人のキャリア、それで終わる可能性もありますからね。


だから、その選手の気質にも依りますね。


そこも含め、
指導者側の「眼力」ですかね。


私が眼力が有るか無いかは別にして、



さて、やっと本題。



要は、そこの部分で、
私が「我慢」して、


「おめぇ〜。ここは◯◯◯して、◯◯しなきゃダメだろーよ〜」

という事を、
一年近く、云わずに封印してました。


ま、案の定(もちろん、これを願ったワケではありませんが…)
結果が出ない日々が続きました。


私は、当然の結果として分かってましたが、

いま取り組んでいる事も無意味では無いので、


そこを我慢し、静観したワケです。


自ら、気付くのを待ち…




で、今日、


私の想定通り、

こうしたい、という申し出がありました。




勘違いしないでいただきたいのは、


「ほら、俺の思った通りだろ!言わんこっちゃない」

という意味ではありません。


良かった、というのは、

自ら分かった事が、本当に良かった、と。



私が一切、口を開かず、

本人が現役引退を余儀無くされても、

私が責められることは無いでしょう。ほぼ100%。


誰も分からないワケですからね。(笑)




だから、この嬉しさ、喜びは誰にも分からないと思います。


それ良いんです。


ですが、残酷なのは、


それに気付いたからといって、必ずしも結果に結びつくか否かは…



別問題、って事です。



そう言えば、


表題にもなっている

「啐啄の機」

ご存知ですね?


「啐啄同期」とか「啐啄同時」などと、
同意語で。


啐…親鳥が外側から殻を突く音

啄…雛鳥が内側から殻を突く音


を表すそうで。


要は、双方のタイミングが合わないと産まれない、という意味で、


教育も、与える側と受け入れる側の意思が合うことが大切…



と、教育の標語的に使われてます。


思想は賛同しますが、


猫も杓子も、賛同するのは気持ち悪いです。(笑)


でも、理念は、
こういうことだと思います。



結局、最後の最後は「心」で決まる。

47deeea7.jpg例によって、写真は挿し絵代わり。



本題とは関係ありまっしぇ〜ん。









ここ最近はスポーツイベントが目白押しで、
スポーツファンには嬉しい日々。



その代わり、寝不足が続く…







少し前に遡ると、
ゴルフ全米女子オープンの宮里藍さんと宮里美香さんの奮闘。


最終日には確かに崩れたが、
上位に食い込む大健闘。


その後は男子ゴルフ、全英オープン。
石川遼選手は予選落ちしたが、池田勇太選手が一人奮闘。



そして、サッカーW杯女子、なでしこJAPANの大激闘。



何度見ても涙腺が緩む、名シーンの数々。




そして今は、水泳世界選手権の真っ最中。




北島選手も100mではメダルを逃したが、
200mに雪辱を期す。



また今週は、両宮里選手の活躍が期待される全英女子オープンが。










で、本題。





このテーマは、随分以前にも書いたが、
改めて強く感じさせる激闘が続いたので。





全米女子オープンでの宮里選手の活躍。


崩れはしたが、
素晴らしいパフォーマンスを見せたと充分云える内容だった。



タフなコース設定で、バーディーはもちろん、パーを守るのにも苦しむ二人。



思うようにいかないラウンドが続く中、
中継映像からも、じっと耐えて心を鎮め、次のプレイに集中しようと努めている様子が痛いほど分かる。






対して、全英オープンでの石川遼選手。




本人は頑張っているのは当然分かるので、
申し訳ないのだが、やはり両宮里選手とは心のコントロール力が違ったのは、映像からの様子でも明らかであった。



ミスが、また次のミスを引き起こし、
それでまた心を乱し、自分自身すらも信じるのが困難な状況。





なでしこJAPANの素晴らしいパフォーマンスは、
今さら私が語るまでも無く。


絶体絶命の状況でも、自分達はやれる、と信じ抜ける揺らぎ無い自信と確信。



最後の雌雄を決する場面でPKを止められるキーパーと、
あそこでゴール上隅に決められる肝の座り方。




日本女子の底力、ここに在り、と。





水泳世界選手権の北島選手。


100mで四位になった時のコメント。


並泳していた、金メダルを取った選手が見えた時、




「慌てた」






「焦った」






と。



それで泳ぎのバランスをくずした、とも。





あの、五輪二大会連続二冠の、
あの、北島選手、でさえ。





「心」を乱すと、「動き」も乱す。



「心」が整わないと、「動き」が整わないのである。





「心」は、厄介なもの。



怪我でもしない限り、
筋力が急に低下したり、持久力が落ちることはないが、
「心」が乱れると、いとも簡単にこれらが一気に低下する。




女子が凄くて、男子がだらしない、


とか、短絡的な事を云うつもりはない。




だが、今回は日本女子の心の整い方が目立っていた、とは云える。






じゃ、メンタルトレーニングか……



と、も云えるが、



それを否定は一切しないが、
単にそういう問題ではない、と思う。


個人的に。





ただ、云える事は、






最後の最後の、そのまた最後は、




「心」が決める、



ということである。






技やフィジカルはあるのに、結果に結びつかないアスリート。





そんな選手、私はイヤと云うほど見て来ました。





これは、仕事も一緒であります。

感覚こそ…力

6c967a80.jpg

写真は、最近よく通る浅草。

雷門柳小路辺りから、スカイツリーを望む。




さて、表題であるが、
何年か前にも使った事があるような…


ま、長くやってればネタも尽きる…と開き直り。




この言葉は、
我が師の師、野口体操の野口三千三先生のお言葉。


…って、リアルに聞いたわけでは無いから、言い伝えに近いけど。





この日まで、恒例の東京ミニキャンプ。


今年はオリンピックや世界選手権が無い谷間の年なので、
今まで後回しにして来た「感覚」の訓練に時間を割いている。




いわゆるフィジカル強化も、私の手でじっくり追い込みたいとこ
ろだが、
それはコーチの方々にお任せして…


こんな感じの事や、その他…





ただ単に走ってる、と云えばそうだし、
そうではない、と云えばそうでは無いし。



トレーニング、と一言で言っても、
「意図」が明らかで無ければ、外見上では目的は分からない。



これは以前にもエントリーで書いたが、
「体軸ラン」と呼んだり、目的によっては「骨ラン」とも呼んだりする。




加えて、鳩尾(みぞおち)から「脚」を使えるよう、
蛇の舌の如く、二股に分かれる鞭脚の感覚づくり…




…と、「感覚」を鍛え、
新たなイメージを「再インストール」する作業に時間を掛ける……と云う、
非常〜に地味〜な日々。



多くのアスリートは、やはり「派手」な事を好む傾向が強く、
「地味」な作業はなかなかモチベーションが上がり辛い。




だが、



地味な事をやりさえすれば結果がついて来る…とは残念ながら言えないが、
結果を出した人は、必ず「地味」な日々をコツコツと重ねて来ているはず。



女子サッカー日本代表の偉業を目にし、
きっとそうに違いない、と思うのである。

或る走法。…の一つ



説明は難しいが…

走る能力を向上するのが目的ではなく、
それに依って身体能力、感覚を磨くための訓練。

Reスタート、Reプログラミング

cba7ff14.jpg
写真は先日訪問したteam nismoのもの。


企業秘密エリアでなく、お客様から車を預かってチューンナップを施すサービスピット。



チームは初戦を雨にも助けられ制し、
この運を繋いで、この週末(今日)は岡山で第二戦。



さて、東京では今季最初の、ノルディック複合選手の東京合宿が始まっており、
今日が最終日。




ウィンタースポーツも、各地で、静かに始動している。



来年はオリンピックも世界選手権も無いので、
この二年は目の前の試合の為のパフォーマンス向上が最大命題だったので、
後回しにしていた身体づくりに時間を使える。



間違った(と言っても、本人に責任はない)身体の使い方を是正し、
新たな身体操法をプログラミングするようなトレーニング。



頭が疲れる、まあ正直云って決して心地良くない、地味〜な作業。





でも、これに耐えんと。

必殺の0.1秒

9f7e8e52.jpg…は、言い過ぎかも。


でも、そんな違いで勝敗が決まり、
そんな違いの為に、時間もコストを掛け、
アスリートは己の肉体を研ぐ。






ひーさんの第一次自主トレ、今日で終了し、明日から海外トレ。




今日は特に、「走りの極意」トレーニング。



ちょっとオーバーかしら…



しかし




わずかな差で、大きな結果の違いになることが自覚出来れば…




何となく、は分かってもらえた様子。





キャンプインまで、長いようであっという間。



ふ、ふぁいと〜






あ、ちなみに




今回の表題、




コンマ何秒に凌ぎを削るアスリート達、



って意味もありますが、



「ウルトラセブン」ファンは、この意味、分かりますよね〜

結果を出す「プロセス」に…

fb5d8d4f.jpgどんな職業でも、結果が出ないと焦るもの。



ましてや、結果が全てであるプロスポーツアスリート、社員選手でないアマチュアアスリートの諸君は特に、
いや、それを問わず全てのアスリートは、結果が思うように出ないと焦れて、迷いだす。







気持ちは痛いほど分かるのだが、
そこに陥ると、タダでさえ出ない結果がますます出なくなる。




いわゆる、悪循環。
精神のデフレスパイラル。






迷い込み始めたら、と感じられたら、
そういう時こそ、「今、目の前の為すべき事柄のみに集中してみること」をお勧めしている。



これを「スパットボーリング理論」(笑)と。



もちろん、私製の造語。





以前にも書いたことなので、
おヒマな方は右上の検索窓から検索を。





ボーリングのレーン上に、黒い三角形の印があるのはご存知だろう。



あれが、「スパット」。




ボーリング競技において、なかなかよい投球が出来なかったり、
狙い通りのピンの跳ねにならなかったり、色々な不調が訪れる。



そんな時は、余りにも遠くのピンにばかり気を取られ過ぎていたり、

「これを倒せばスコアがこうなって、すると成績がこうで、賞金が…」

など、まだ出てもいない先の結果にばかり気が行ってしまっていたりするもの。



そんな時に用いるのが、スパットボーリングである。

ひとつの戦術…いや、メンタルの調整法、というべきか。




つまり、先のピンに囚われず、


すぐ近くにある「スパット」の何番目にボールを通せば狙いのピンに向かう、ということだけを確認し、
あとはそこを通す事だけに集中する、という考え方である。


もちろん、立ち位置含め。




つまり、




あれこれ考えず、



考えても仕方ないことに囚われず、




いま、目の前の、やるべきこと、やれることのみに集中する。





実際に、あれこれ考えているようで、
実は人間が意識出来る事柄は、最大で二つ、基本的には一つではないかと、私は考えている。






逆に、やるべきことが出来ていないのに、望む結果が出るはずも無いのである。





よく、選手とトレーニングしていて、こんな事がある。




季節問わず、私はトレーニングにプールを使う事があるのだが、



細かい説明は省くが、
そこで全速力(自分なりに)に早歩きをさせる項目があるのだが、
選手本人は必死こいて走る。(歩く?)



その少し後に私がスタートして、
必死な選手を尻目に、私がニヤニヤしながら横を抜いて行く。



屈強なアスリートが、初老に差し掛かる私に追い抜かれるのである。




これは何も、私の自慢話でなく、
タネは簡単。



「速く走る!」という事に心が奪われ、
速く走る為の身体の動きがバラバラになっている…だけの話。




…だけの話、とは云ったが、
云うは易し、行うは難し。




例えば、


脚を股関節を支点に振る、だけに集中する…とか、
ある一箇所の筋のみに集中する…とか、





(余談だが、やるべき動きをしっかりやると、見た目にはゆっくり動いているように見えるもの。)




「結果」を考えず、


いま自分が為すべきこと、注力すべき一つ、最大二つ…



に、全力を傾けるべきなのである。





と、言葉にすれば簡単だが、
これほど難しいことはない。




もし簡単に出来るのなら、それなりに才能がある選手なら、みんな金メダルだ。




まして、結果に飢えれば心は乱れる。





落ち着いて、冷静に考えれば、
あるレベルに居る選手は分かること……




自分がやってきた以上の事は出来ない、と。



とすれば、自分がやれる事は、それを淡々と粛々と、出すのみ。







私が、無理難題を云ってるのは百も承知。




だが、急にジェットエンジンが装着されるわけでもなく、
己に出来る事は、やるべき動きを再現するのみ。




それしかないのである。










ちなみに…


冒頭の写真は、先日秋葉原を通った際のもの。




メイドカフェ、かと思いきや…




女子高生の格好したお姉ちゃんが、
脚で背中に乗って、マッサージしてくれる店だそうで。(笑)


いろいろ、考えますな〜


儲けよう、としても儲からない。



要は人が集まらないと、お金が落ちない。


「メイドカフェと違った客層を引き付けるには?」


に注力し、考えた末のアイデアなんでしょ。




今日は堅めのはなしだったんで、
柔らかめの写真を載せまひた〜。

要は、「究極」。

912ca4f9.jpg写真は、先日の上野駅。


完璧なる晴天。












思い出しますな。

「あ々上野駅」。

by井沢八郎。



古っる〜









さて、本題。




先日の、某選手との話の中で伝えた話。



「力を抜けば抜くほど、力が出る」。




こういう話すると、
若い人は、力を抜くのと手を抜くのと、ごっちゃにする傾向がある。


要は、「必要のない力を抜け」ということ。



地面や対象物(ボールや、格闘技なら相手)に対して作用する力は、
もしも自分の力が100として、
力んであらかじめ50ぐらい力が入ってたら、最大に力が発揮されても50しか対象物に伝わらない。



対して、
現実的には難しいのだが、無駄な力が抜けていたら事前に入っている力が0。
とすると、そこから力が100発揮されたら、100が対象物に伝わる事になる。




つまり、じぶんの最大の力と、
これから力を入れようとした時に事前に入ってしまっている力の差…




これが対象物に働きかける事が出来る「力」となる。




ついでに云うと、「力」は「地から」。




バレーボールのスパイクの瞬間や水泳以外は、
基本的に大地の力を借りて対象物に作用を加える。




だからこそ、全身の脱力が最終的にはパフォーマンスの基本となる…






…ちょっとむずかしいか………。










あくまでも、概念的な話であるが。






抜けば抜くほど、力が出る。





これは或る意味、究極の奥義である。





もちろん、感覚的にのレベルであっても、
掴むのは簡単ではない。




結局のところ、

私は全てのアスリートに、

これを伝えようとしているのである。




諸君!



掴み取れ!!!

ボサ〜っとしてる指導者

f36cec8f.jpg
写真は、大阪の吉本興業が販売しているらしい『面白い恋人』という菓子。



もちろん、『白い恋人』のパロディである事は一目瞭然。



まさに、面白いこと考えますな。






さて、話は変わり。








最近、他のトレーナーの指導を見ていて、改めて気になることがある。





バランス感覚養成系のエクササイズ(代表的なものにピラティスやスタビライゼーションなど)は、
基本的に不安定な環境下に於いて安定性を図るように仕向けるものであるが、
肝心な事は、ただ単に「倒れないように頑張る、踏ん張る」ということではなく、
それが「どのような意図で行われているか?」である。



細かい説明は省くが、
バランス感覚が良い、ということは、
足裏や筋肉内のセンサー、平行感覚器、視覚などなど…の様々な情報を脳に送り、
その情報に基づき適切な筋に必要な仕事をするように命令を下す…



…と言った一連の情報処理能力が優れている、ということである。

また、適切な筋に必要な仕事を命じ………たとしても、それに応えられる能力が筋に備わっているかどうか?


これは、必ずしも「筋力」ということではなく、ほとんどの場合は深部筋であるが、
細かい筋たちが的確に反応出来るかどうか…の能力。


これらも含め、総合的な能力を高めるのが「バランス感覚養成系」のエクササイズである。




つまり、倒れないように頑張ることが主体になると、表在筋ばかりが主体的に働いてしまい、
そうなると全体が「固まる」ことになる。


一般的動作もそうだが、特にアスリートの競技中の動作に於いては、単純に倒れなければ良いというものではなく、
その時の傾き具合を感知して、それに基づいて最速最効率の動きを作り出していく、という命題がある。







バランス感覚養成系エクササイズに於いては、
「崩れかけた状況」そのものの状態が最も重要で、
そこで、体表を固めて耐え過ぎてしまっては、
せっかく身体が反応しようとしている最高のトレーニング環境を壊してしまっていることになる。





そういう、そのエクササイズを行う際に必要な「意図」が、相手に伝えられていなければならない。
(一般人とアスリートでは、当然その伝え方の「濃度」は異なるが)

また、諸注意事項も、遵守しなければならない点は適宜注意を加えないと、
せっかくそのエクササイズを選択しても、意味が無いという結果にもなりかねない。


適当にやっても、正確になっても、疲れ方は大差ない。


ならば、正確にやらないと、損。



ここでいう「正確」は、あくまで「正確にやろうとする意識」が重要である、ということである。



これによって、身体の各器官から、適切な反応を「引き出す」。



これがバランス感覚養成系エクササイズの重要なポイントである。




最近、気になっているのは、以上に挙げた、「意図」や「意識」があまり理解されておらず、当然伝えられてもいなくて、
指導者側も認識が無いから、ボサーッと見てるだけ。

何を目的になってるのか分からず、ただやらしてる。(恐らく)






少なくとも、私からはそのように見えるケースが非常に多いのである。




もっと真剣に、緻密に、金銭を頂戴している事に真摯に……ならんと、ね〜。

そんなに急いで、どこへ行く

0db83850.jpg昔、私の幼少期、
TVコマーシャルか何かで、こんなキャッチフレーズが流行した。




いま、この言葉を唱えているのは、自動車やオートバイメーカーのスズキ…

鈴木自動車工業の鈴木修会長兼社長である。



昨今の自動車メーカーは、走りの性能を強調し過ぎる、と云うのが氏の考えだ。



特に街中の短い距離を走る事の多い軽自動車は、「最高時速70〜80kmあれば十分」と云う。





…確かに、その通り。






そのような思いから、

「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」

と、胸に刻んでいるようだ。






続けて、


「今、求められているのは、ガソリンを効率良く使う走り方。
ガソリンが入る量が少なくなれば車重も軽くなり、燃費が向上する。
今までの感覚を我々自身、考えを改める必要がある」








こういう事は、
実は他の分野でも言えて、

例えば、一般の方の健康づくりの運動の分野。

いわゆる、フィットネス。







メディアに踊らされて、
次から次へと新しいアイテムやらメソッドが出ては消え、出ては消え…

…しているが、
一般の方の健康を維持するだけならば、実はそんなに小難しい理屈は必要ない。




普通にウォーキングして、
普通にストレッチでもして、
腹筋でもして…





…だけで、基本的には事足りる。





でも、こう言っちまったら、商売上がったり。






アスリートになる訳じゃ〜ないんだから、
芸能人やらの、半ばコマーシャル的なコメントに踊らされないこと、ですな。





色んな、「しがらみ」に囚われざるを得ない人のコメントは、
本質を捉えていないケースが多い。






要は、どーなってれば良いのか??




…と考えたら、答えは案外、シンプル。





ま、ファッションの流行を追うように、
トレーニングも流行を追いたい、っつうんなら、それも全面的には否定はしないけど。





くれぐれも、本末転倒にだけはならないように。





特にトレーニングコーチの類いを目指す、プロ予備軍は。
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