私の仕事柄、「食事」「栄養」については無視できない。
患者さんはもちろん、選手などの指導でも、食事の事は避けて通れない。
昨今では、メディアなどでは健康番組が氾濫し、
あれを食べるとこれに効く、この組み合せが良い、などのオンパレードだ。
一般の人までやたらとビタミンやサプリメントについての知識を持ち、
まるで運動選手並みにサプリの錠剤を持ち歩いている、という状態だ。
だが、私はこの世界に入ってから、ずっとこのような現象に漠然と疑問を持っていた。
特にここ数年の状況には、釈然としないものを感じていた。
ただ、あくまでも「漠然と」であって、いわゆる感覚的に違和感を感じていたのだ。
そこで現時点での自分の考え方を時折まとめておきたいと思う。


最近の栄養情報に私が違和感を感じるのは、
あまりにも個々の「栄養素」ばかりに目が行きすぎているように思えるからだ。
「ビタミン〜をとれば〜に良い」とか「〜の食物を多く摂れば〜が治る」
というような考え方には疑問符を付けざるを得ない。
しかし書店に行けば、このような類いの本が平積みで山のように置かれており、
また飛ぶように売れているのが実状だ。
そもそも本に書いてある事を全て実践しようと思えば、
毎食、毎日大量のものを食べなければならないし、
第一そんなに多くの種類のものを準備するのは不可能だ。
それに互いが逆の事を言っている情報も多く、
普通に考えれば、おかしいと思うのが自然だ。


この一つ前のエントリーでも述べたように
人体も、個々のパーツを観るのではなく包括的に捉えた方が理に適っているのと同様、
食事も個々の「栄養素」ばかりを観すぎると全体を見誤る、と私は考えている。
「食事」とは、何も食べる中身の事だけを気にするものでは無い。
かと言って、何と何を一緒に食べるなどの「食べ合せ」というような単純な話では無い。
要は「食べ方」「食べる時間帯」「日本の風土・地理・気候」「どのようにして作られた物か」「加工物か否か」
など、全てを包括的に考えるべきなのだ。
つまり「考え方」が重要という事だ。
どの栄養素を?というのは、その中のごく一部に過ぎない。


これだけですっかり長くなってしまったので、
栄養・食事の話題についてはまた、機会を見付けて書き続けて行きたい。
書きたい事は山ほどあるので。
ただしあくまでも「私見」になるので、その辺はご容赦を。
巷で言われている「現代栄養学」とはかけ離れた内容になる可能性も大、なので。