今後の為に、ちょっと覚書きとして。


現在、仕事でビジネスコーチングのようなことをしている関係で、
(もちろん、スポーツに関連する分野において)
業務マニュアルの作成のアドバイスにも携わっている。


以前、企業に所属していた時に、マニュアルづくりに苦労した覚えがあり、
その時の失敗などをベースに、口をいろいろ出している。


マニュアルを作成する際、
まず必要なことは、マニュアルというものの目的を理解し頭を整理することが大切である。
これが最初はなかなか難しい。


マニュアルとは、まず基本的に「手順書」であると言う点を理解する必要がある。
マニュアル、と言えばイメージとして真っ先に浮かぶのがディズニーランドやマクドナルドであるが、
要は社員であってもアルバイトでも、はたまた北海道でも沖縄の店でも、
どこでも同じような業務が出来、サービスが提供されるための手順書であるべきである。


つまりプラモデルの設計図のごとく、
それを見ながら仕事をやれば、基本的には誰がやっても同じ仕事が出来るようになるべきものだ。
時間の長短はあったとしても…


だが、私もそうだったが、
作成していると、いつしか「あれも書かなきゃ」とか、「これも知っておかないと」など、いろいろ詰め込みたがる。
理念は入っているべきだが、その仕事を行う上で必要な固有の専門知識は、本来のマニュアルとは違う質のものである。
それはむしろ、別途の「研修資料」としておかなければ、混乱を生ずることになる。
(無論、研修の過程で別途資料の参照を促す“リンク”はされているべきであるが)


また、つい思いの丈を綴ってしまいがちになるが、
文章は必要最小限に留め、可能な範囲で図式&フローチャート的な形式が望ましい。
文章というのは目で追うのが意外に大変で、
思ったより記憶に残りづらいものだ。
研修をやっている側は、情熱的にしゃべっているのだが、
案外、自己満足になりがちである。
研修を受ける側を「お客様」と考えれば、
「意図が明確」で、「記憶に残りやすい」ものがベスト。
受ける側の視点も忘れないことが重要である。


マニュアルは、「手順書」「手引書」「設計図」。
この視点を忘れず、情熱に走り過ぎず、
(理念、行動指針は冒頭にまとめ、熱くなり過ぎない)
「シンプル」を心掛けると、目的に則したマニュアルになるであろう。